「安全保障は国の専管事項」は時代遅れ

2006年8月20日 12時44分 | カテゴリー: 活動報告

知事の原子力空母容認表明と市の米軍住宅塚建設受け入れ

16日、松沢知事が、横須賀基地への原子力空母配備について、「原子力空母への交代はやむを得ない」として受け入れ容認を表明しました。知事は、政府や米側への要望、やり取りを通じ「原子炉の安全性」「安全運航確認体制」「十分な防災対策」「県民への説明」については確認できたとしています。しかし県独自の検証を行った訳ではなく、この見解の根拠は4月に米側から出されたファクト・シートや防衛庁や外務省の説明を丸呑みするものであり、全く主体性を欠いたものと言わざるを得ません。
外務省とのやりとりで「極めてささいな原子炉のトラブルについても日本政府に対して通報されることとなっているので」通報がないということは異常事態が起きていないと理解してよいのだと平然と話す知事に対し、県民の安全安心を本気で守る気があるのかと怒りさえ感じます。
また17日、横浜防衛施設局は、池子の森の横浜市域に700戸の米軍住宅を増設する計画の具体案を横浜市に説明しました。市は受け入れの立場で検討を進めています。住宅の他に幼稚園、小学校、野球場、プール等の建設が予定されていますが、これらはすべて「思いやり予算」として日本政府が負担します。これに対して追加建設は「(国、県、逗子市の)3者合意に反する」として訴訟を起こし、東京高裁に控訴中の長島逗子市長は「国が逗子市民への約束を守らずに計画を進めていることに強い怒りを感じる。横浜と逗子に連なる貴重な自然環境を守るよう訴えていきたい」とのコメントを出しています。
私たち神奈川ネットワーク運動・横浜は、この追加建設は、逗子市民の長い戦いの結果を無視するものであるとともに、米軍再編計画による基地強化の一環であると反対し、カンパ活動や裁判傍聴を行い、裁判を支援してきました。また、横須賀への原子力空母配備についても反対の署名活動やアピール活動に協力してきました。
自治体は、安全保障について国に言いなりになり、国の言い分を市民に伝えることが役割ではないはずです。現在「外交や安全保障は国の専管事項」という考え方は時代遅れと言えます。安全保障は、自治体やNGOなどの市民団体も積極的に関わり、多様な形で発展しています。条約締結権や外交処理権が内閣にあったとしても、自治体は住民の安全安心を守るとともに、周辺諸国の自治体との交流、協力など、積極的に平和構築に向かって行動することが大切になっています。
私たち神奈川ネットワーク運動は、「軍事によらない人間の安全保障の構築」をめざして活動してきました。まず、神奈川県や横浜市が先頭に立って、市民とともに自治体による多様な安全保障の発展に寄与すべきであると考えます。
(横浜コミュニティネット共同代表 永島順子)