横浜市の緑新税、誰のため?どの緑のため?

2008年10月29日 23時32分 | カテゴリー: 活動報告

横浜市はみどりアップ計画の中で、(1)樹林地を守る施策(2)農地を守る施策(3)緑をつくる施策をあげています。
平成21年度から25年度までの事業費の合計は、それぞれ490億円、57億円、56億円になり、総事業費は603億円です。603億円のうち、緑地保全制度等の拡充という理由で、相続などやむを得ない場合の買い取り(緑地の公有地化)として440.8億円が充てられています。
「緑アップ計画」は、平成18年につくられた「横浜市水と緑の基本計画」の中に位置づけられるものです。この間の「水と緑の基本計画」について点検・評価はどのようなものでしょうか?まずは点検評価を行い、その上で、限りある財源の中で有効な施策を検討すべきです。施策の事業費が不足すると言って、その財源は新たな税制案でまかなおうとする安易な計画は、「緑」という大義名分はあっても市民の共感は得られません。

■そもそも、なぜこんな税金が必要なのでしょうか?
・緑を守ることは賛成です。しかし、緑地保全という大義名分で特定の土地を買い取るために、市民には年間1100円、法人は年間6500円〜39万円の超過課税をすることに疑問です。
・斜面地マンション建設や分割開発などを許し、また、事業者提案に基づいた市街化調整区域での開発が進められて来た経過なども振り返れば、今になって緑地保全のためとして、市民に負担を強いるのは納得できません。事業者が緑地保存や緑化促進に向うような施策の検討も必要です。

■どこの緑を守るのですか?どういう緑地を守るのですか?
・どういう緑地を保全するのでしょうか。相続の際、相続税対策で民間への売却ではなく、横浜市が買うのであれば、その優先順位はどうやってつけるのでしょうか。緑地保全制度の指定を受けている土地というならば、すべてが対象になるのでしょうか。
・課税期間は5年間の時限措置ということですが、緑地の公有地化をすすめるならば、5年間で終わるわけはなく、永久に財源が必要になってきます。
・仮に、横浜市が買い取った場合、その維持管理はどうするのでしょうか。

自治体の課税自主権には、税率の上限が定められていません。今のような社会状況の中、政策誘導を目的とした新税の創設との理由はあっても、安易な導入に走らないよう、内容を精査し慎重な議論が必要です。市民も横浜市からの情報発信に注目し、議会の動きも注視していきたいと思います。